不妊治療では、原因を探ったり、患者様の身体の状態を知ったりするために、さまざまな検査が行われます。「名前は聞いたことがあるけれど、どんな検査なの?」「なぜ必要なの?」と疑問に感じる方も少なくありません。
このシリーズでは、不妊治療でよく行われる検査を5回に分けてご紹介します。それぞれの検査の目的や内容、どのようなことがわかるのかを、できるだけわかりやすくお伝えします。
検査について知ることは、ご自身の治療を理解し、安心して一歩ずつ進んでいくための大切なきっかけになります。ぜひ参考にしてみてください。
□ AMHって何がわかる検査?□
AMHとは
AMH(抗ミュラー管ホルモン)は、卵巣の中にある小さな卵胞から分泌されるホルモンです。
AMH値を測定することで、卵巣の中に残っている卵胞の数の目安(卵巣予備能)を知ることができます。採血で調べることができ、月経周期による影響が比較的少ないため、検査のタイミングを選びやすい検査です。以前は自費で行われることも多い検査でしたが、現在では不妊症の診療において、一定の条件を満たす場合に保険診療で行うことができます。
AMHでわかること・わからないこと
AMHは、不妊治療の方針を考えるうえで大切な検査の一つですが、結果の意味を正しく理解することが大切です。
AMHからわかるのは、主に排卵誘発などの治療を行った際の卵巣の反応を予測するための目安です。
一方で、AMHだけでは次のことを判断することはできません。
・妊娠できるかどうか
・卵子の質
・閉経する時期
そのため、AMHが低いからといって「妊娠できない」ということではありません。また、AMHが高い場合でも、自然妊娠や不妊治療で必ず妊娠できるという意味ではありません。妊娠の可能性は、年齢、排卵の状態、卵管の状態、精子の状態など、さまざまな要素が関係します。
AMHの結果から治療方針を考える
AMHの結果は、今後の治療方針を考える際に有用な情報となります。
例えば、
・年齢と比べてAMHが低い場合には、治療を早めに進めた方がよいか検討することがあります。
・排卵誘発剤を使用する場合には、薬への反応を予測する材料の一つになります。
・AMHが高い方では、卵巣が薬に反応しやすいことがあるため、卵巣刺激の方法を調整することがあります。
AMHの結果だけで判断しないことが大切です
AMHは、卵巣の状態を知るうえで有用な検査ですが、この結果だけで妊娠の可能性や治療方針が決まるわけではありません。また、AMHの値は年齢によっても意味合いが異なります。同じAMH値であっても、年齢や治療歴、他の検査結果を合わせて評価することが大切です。
検査結果について不安や疑問がある場合は、診察の際にご相談ください。
◎関連情報◎
・当院は大阪府のAMH検査および卵子凍結の助成金事業の実施医療機関としてAMH採血を実施しています。
https://www.ivfosaka.com/shinryo/amh.html
・AMH(抗ミュラー管ホルモン)検査が受けやすくなりました。
https://www.ivfosaka.com/news/14450.html
















