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ビタミンDの重要性

2019.5.13
お知らせ
医局より

通院中の患者様へ

ビタミンDには骨を丈夫にしたり免疫機能を調節する働きがあります。
最近ではビタミンDと妊娠・出産との関連性が報告されています。
卵胞液中のビタミンD濃度が高いほど体外受精の妊娠率が高い、ビタミンDが十分足りている方は、不足している方と比べ妊娠率が高く、妊娠高血圧症候群のリスクや低出産児の出生リスクが低下する、小児喘息の発症率が低いなどの報告*もあります。
不妊治療中で免疫異常がある方にはビタミンD不足の方が多いことが分かってきています。

ビタミンDを補うには日光浴が良いのですが、近年は日焼けを嫌われる方も多く、意識して摂取しないとどうしてもビタミンDは不足しがちです。
魚類やきのこ類の食事を多めに摂ったり、サプリメントで補うことが大切です。

ただし、日光に当たったり食事からの摂取では通常ビタミンDが過剰になることはありませんが、サプリメントの種類や量によっては過剰摂取になることもあり、カルシウム濃度上昇による嘔気、嘔吐などの消化器症状、腎臓や神経系などの異常が生じることがありますので、自己判断でサプリメントを服用するのではなく不足しているかどうか確認することをお勧めします。

当院では血中ビタミンDを測定し、必要であればサプリメントを処方することも可能ですので、気になる方は一度ご相談ください。

[*Daniel E Roth, Michael Leung, Elnathan Mesfin et al. Vitamin D supplementation during pregnancy: state of the evidence from a systematic review of randomized trials.BMJ 2017;359:j5237]