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新機種への入れ替え(最新のインキュベータ)

2019.2.25
お知らせ
生殖技術部門より

ホームページをご覧のみなさまへ

胚(受精卵)を培養するための、温度やガス濃度をコントロールした培養器をインキュベータと呼びます。このインキュベータに胚の成長をモニターするタイムラプス(低速度撮影)カメラを搭載した、個別制御方式の新しいインキュベータに入れ替えました。

一般的にタイムラプスカメラを搭載したインキュベータは、胚をインキュベータから取り出すことなく胚の成長過程を観察できます。このため、これまでのように観察するごとに胚を外気に暴露する必要がなく、胚を培養している間、一定の培養環境を保つことができます。これにより、胚の連続観察が可能となり、連続観察から得られた胚発育の動画から、胚の成長予測に関して有益な情報が得られるようになりました。今回導入した新しいインキュベータには、連続観察から得られた情報を、多施設からの胚選別から導き出されたアルゴリズムに照らし合わせることで、胚評価をサポートする機能が追加されています。

しかし、私共は、全ての患者様に必要な機器・技術であるとは考えておりません。日々の培養室業務の中で、必要なタイミングで人の目を使って胚を観察することがいかに重要であるかを感得しています。この技術が個々の患者様にとって必要であるかをしっかりと判断し、多くの患者様の笑顔につながるよう、今後いっそう尽力してまいります。